第9地区

District 9
District 9 (2009)111分
映画史に残るエイリアン映画。製作費は「アバター」の1/8。それでも3000万ドル。ピータ-・ジャクソンの会社で制作したので、VFXはWETAだけど、ほとんどが「アバター」にかかりっきりだったんで、ニュージーランドの小規模な会社が参加。異星人にシャレでブラをつけてみたら「オモロイ」ってことになったのかもしれない。

ピーター・ジャクソンは、1979年生まれの新人ニール・ブロムカンプに映画版「Halo(ヘイロー)」を監督させる予定だった。ところがこのプロジェクトはポシャってしまう。代わりに、ブロムカンプが2005年に作った6分の短編「Alive in Joburg」を映画化することになったそうだ。



district9この短編を、P.ジャクソンのプロデュースで自ら長編映画化したのが「第9地区」。会社に忠実なマジメくんが、異星人化で立場逆転、狩られる側でヒーローになる見事なドラマがモックメンタリーで描かれる。

軍を持つ企業による統治と排除、大量のヘリ、軍人魂の鬼大佐、異星人に同化する主人公。でも「アバター」以上の満足感。だって、Prawnsは生命体8472をより醜悪化したルックスで、嫌悪感あって理想的だし、人間には使えない異星人のデカイ銃器、南アフリカ製の銃器たち(ダネルNTW-20対物ライフル、CR-21突撃銃、PAW-20グレネードランチャー)、銃撃戦で飛び散る血しぶき、ブッ壊れるまで戦うバトルスーツが観られる!黒い液体はマクガフィン。差別描写にも共感できるし、ギャングも嬉しい。こうでなくっちゃ。

モックメンタリーとしての完成度も高くて楽しく、リアル度200%。ドキュメンタリー素材として見慣れたスタイルでの引用は状況を伝え、インタビューは物語に深みをプラス。世界的事件なのに、他国や政府の描写を省いたのもアウターリミッツなSFぽくまとまった。

主人公ヴィカスを演じたのは素人とは思えない見事な演技っぷり。クリストファー親子と深まる親交。第10地区で待ってるよ。DVDの特典も楽しみ。

関連映画:「エイリアン・ネイション」(1988)はエイリアンと共存する社会を描いている

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プロフィール

深谷暎作

Author:深谷暎作
A.e.Suck、アクションスター。撮影で無茶して瀕死の重傷を負う。だが、NASAのメディカルスタッフによって人体改造手術、Flashアニメーターとなる。その費用600万ドル。左目はズームツール、右腕はコンテを切り、アニメーションを描くアトミックパワー、そして24FPSで突っ走る超能力の男!

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