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1928年から始まる『エセルとアーネスト ふたりの物語』

エセルとアーネスト
Ethel & Ernest(2016)94分

エセルとアーネスト監督・脚本:ロジャー・メインウッド
原作:レイモンド・ブリッグズ「エセルとアーネスト: ほんとうの物語
美術監督:ロビン・ショウ 撮影:フレイザー・タガート
作画監督:ピーター・ドッド 音楽:カール・デイヴィス
アニメーション制作:クロス・キャット・アニメーションメルシン・プロダクション
出演:エセル:ブレンダ・ブレッシン、アーネスト:ジム・ブロードベント、レイモンド・ブリッグズ:ルーク・トレッダウェイ

APVで観た。吹替版はないので字幕。レイモンド・ブリッグズが両親の実話を描いた絵本のアニメーション映画化。イギリスとルクセンブルクの合作。実写でレイモンド・ブリッグズの作画風景から始まってアニメーションに入っていく。ルックが『風が吹くとき』(1987)に似て、すげーアナログ調な仕上がり。気になる線は、ソフトな鉛筆タッチが出てる!

平凡な生活が緻密に描かれる。中流だそうだけど結構イイ暮らししてる。牛乳配達ってそんなに儲かるんか。アーネストは陽気で社会情勢に敏感。世間に疎いエセルのツッコミがいちいち説得力がある。背景が緻密だなあ。大概密着マルチだけど、3Dに取り込んだ水彩テクスチャをマッピングしたカットも多い。乗り物は3Dだね。なめらか〜に動いてる。

中盤、第二次世界大戦下でのロンドンの暮らしが描かれる。同年に日本で公開された『この世界の片隅に』と比べると、結構モダンな暮らしぶり。空襲でメタメタにされるけど暗くはなかった。日本に落とされた原爆に心を痛める。電化が進んで歴史は移り変わる。アーネストが核実験を嘆くが、エセルの説では「おかげで戦争にならなくていいわ。だって初日に全員死んじゃうでしょ」

Cintiq+TVPaint作画。ブリッグズの鉛筆タッチ風のブラシを開発したんだって。作画期間は9ヶ月。85分の本編を100人以上のアニメーターが2コマ打ちで61,200枚作画。『カラミティ』の作監リアン=チョー・ハンが原画で参加してた。

メイキング:監督

メイキング:作画


アニメーション版と原作
エセルとアーネスト
    関連映画
  • アーネストとエセルは最初のデートでと『血涙の志士』(1928)を観にいく
  • 疎開中のレイモンドがクリスマスに雪だるまの置物をスケッチしているのは後の『スノーマン』(1982)
  • アーネストが牛乳配達の電気自動車に乗るシーンは『駅馬車』(1939)の曲
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tag : アニメーション実話WWIIロンドン家族

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A.e.Suck

Author:A.e.Suck
『キン肉マン』『ビックリマン』などアニメーター歴44年、FLASHアニメーター26年■『FLASHアニメーション制作バイブル』著者■アニメーション作画/絵コンテなどの仕事してます■ツールはAdobe Animate■ae-suck.com

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