黙らっしゃい!『バラン』

大怪獣バラン
大怪獣バラン (1958) 82分

大怪獣バラン監督:本多猪四郎 特技監督:円谷英二
出演:野村浩三、園田あゆみ、 千田是也、平田昭彦、村上冬樹、土屋嘉男

久しぶりに「バラン」が見たくなったのでDVD引っ張りだして見た。公開は「ラドン」と「モスラ」の間で「地球防衛軍」の後。元々アメリカのTV用だったのでモノクロスタンダードで撮影したらしい。でも劇場用になって、スコープっぽく上下をトリミングされた。

北上川上流、日本のチベットと言われる地域に岩屋部落はある。行ってみれば部落の神主に「帰らっしゃい!」と言われる。事情を時話せば「黙らっしゃい!婆羅陀魏様の祟りで死ぬぞ」と脅される。

DVDは「日本のチベット」「部落」は削除されてなかった。婆羅陀魏様ことバランは20分で登場。中世の怪獣バラノポーダがバラン。残り60分で陸海空自衛隊と戦って「ジョーズ」のような最後。湖のバラン攻撃に来た陸自のM4戦車が木をなぎ倒して退避するカットが好き。

tag : 怪獣

天使のくれた時間

天使のくれた時間
The Family Man (2000) 125分

The Family Man監督:ブレット・ラトナー
出演:ニコラス・ケイジ、ティア・レオーニ、 ドン・チードル

「俺はジャック。大手金融会社のトップだ。ウォール街で成功を収めた独身貴族だ。だが、クリスマスの日に目覚めると、まったく別人になってたんだ。13年前に別れたケイトと郊外で暮らし、2人の子供までいる。シティの高級マンションも俺の会社もフェラーリも失った。タイヤの販売をしながら全く別の人生を歩んでるのが俺だった。なぜこんなことに?そうだ、イブの夜、妙な黒人と会ったんだっけ…」

空港で始まり空港で終わる、ええ話。自分が望んだ道だけど 1 人ぼっち。でも別の人生もあったんだよ、と。それが素敵な家族。アニーにとって宇宙人が本当のパパになる。「寅次郎恋歌」に共通するテーマ。「素晴らしき哉、人生!」と似てるけど、ドン・チードルが天使って言及はない。ケイト役のティア・レオーニがいい!

tag : ファンタジー

1962年の「ブリッジ・オブ・スパイ」

ブリッジ・オブ・スパイ
アベル大佐とドノヴァン弁護士。右は実際のドノヴァン弁護士とアベル大佐
Bridge of Spies(2015)142分

Bridge of Spies米ソ冷戦下の諜報戦ってだけで萌えるわ。しかも実話!4つの事件が描かれる。1957年のアベル裁判、1960年のU-2撃墜事件、1961年の留学生勾留事件、1962年のスパイ交換。1965年にMGMはドノヴァンをG.ペック、アベルをA.ギネスで映画化を試みたが、ソ連との緊張が高まって断念した企画。今回はコーエン兄弟の脚本でスピルバーグが監督。それだけで観る価値が。

前半はブルックリン。弁護士ジム・ドノヴァンがFBIに逮捕されたKGBのスパイ、アベル大佐の弁護を引き受けることで国民の反感を買っても正義を貫くという「アラバマ物語」的な展開。ドノヴァン家の描写もしっかり。アベルさんは絵描き。落ち着いて淡々とした紳士で平沢画伯を彷彿。CIAの高高度偵察機U-2撃墜事件で後半へ。
単身東ベルリンに赴いてスパイ交換の交渉をするという見応えあるたっぷりのイイ話だった。取引は1(米:アベル)対2(ソ連:CIA、東独:学生)なので難易度を上げてる分盛り上がる。
列車から見えるベルリンの壁が怖い。史実通りグリーニッカー橋で撮影したスパイ交換は緊張感あってリアルだった。

ハンクスのドノヴァンは看守主任やフィリップス船長に並ぶキャラ。口癖は「one, one, one.」「two, two, two.」それ以上にアベル役の人がすげー似ててよかった。マーク・ライランス、オレと同い年。

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tag : 実話 スパイ 場所 CIA FBI 航空機 KGB

「スター・ウォーズ」らしくない「フォースの覚醒」の疑問と不満

Star Wars: The Force Awakens(2015)138分

Star Wars: The Force Awakens初のハリウッド映画となる「スター・ウォーズ」はFOXロゴで始まらない、ジョージ・ルーカスが関わらないってことで覚悟はしてたが、これほどがっかりさせられるとは。ルーカス・フィルムのロゴからパンダウンまではたしかに「スター・ウォーズ」だった!7作目が観れる幸せ、生きててよかったって思った。だが、そっから先はJJ映画だったorz。プレミアでのルーカスの服装が、ノーネクタイでジーンズだった理由がわかった。

薄っぺらくて盛り上がりのないスピンオフ。熱くなれるシーンがない「スター・ウォーズ」は初めてだよ。「バックロジャース」や「フラッシュ・ゴードン」で育って「スター・ウォーズ」を作った人と、「スター・ウォーズ」で育って「スター・ウォーズ」を作った人の差は大きい。ローレンス・カスダンが脚本に参加していながら、1ページ先が読める面白みのない展開。しかも虫食いだらけ。日本でも米国でも評価が高く、JJが絶賛される理由がさっぱりわからん。こーゆー作劇は作り手として卑怯だと思う。ルーカスならしない。JJ得意のTV屋の手法。

ハン・ソロとチューイ、懐かしい。エピソード6で勝利した反乱軍を指揮したレイアは、30年後にまたレジスタンス側。登場シーンにレイアのテーマが流れてうるっとくる。ファースト・オーダー側はハックス将軍もカイロもファズマもただのヘタレにしかみえない。JJの好きな崖っぷちと赤いエネルギー波はいっぱい出てくるけど、メカや戦闘シーンの見せ方はヘタクソ。ラストカットのフカン回り込みは笑える。
    関連作品
  • 「スター・ウォーズ/ジェダイの帰還」(1983)から30年後
  • メインキャラ以外ではアクバー提督、ニエン・ナンが「EP6」から引き続き登場
  • 2187は「スター・ウォーズ」(1977)のレイアの独房。短編映画「21-87」(1963)から
  • レイが拷問室で脱出する方法は「スター・ウォーズ」(1977)でオビ・ワンがモス・アイズリーの検問を通る時に使ってる
  • キャプテン・ファズマの名は「ファンタズム」(1979)から
  • スコープ内表示、ファルコンのホロ・チェスとキャノンの照準器は「スター・ウォーズ」(1977)から
  • BB-8の名前は「デッドリー・フレンド」(1986)に登場するロボットの名「BB」から
  • フォースのないライトセーバー使いは「帝国の逆襲」(1977)のハンソロ、「シスの復讐」(2005)のグリーバスに続いて3人め
    BB-8


以下は気になった点。ネタバレを含むので注意。

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tag : フランチャイズ 拷問 続編 Sci-Fi

人間じゃない「MAMA」が来る

MAMA
Mama (2013) 100分

MAMA監督:アンディ・ムスキエティ 製作総指揮 ギレルモ・デル・トロ
出演:ニコライ・コスター=ワルドー、ジェシカ・チャステイン、 ミーガン・シャルパンティエ、イザベル・ネリッセ、ダニエル・カッシュ

「俺はルーカス。病院のベッドだ。5年前、兄のジェフリーは妻を殺害し、2人の幼い娘と共に姿を消した。俺は5年間探し続け、ついに2人の姪を見つけ保護した。上の子がヴィクトリア、下はリリーだ。しかし5年もの間、2人を育てていたには誰か謎だ。俺と彼女のアナベルは2人の姪を引き取り、ドレイファス博士が用意してくれた家に住むことになった。しかし、家にいるのは俺たち4人ではないようだ。俺は何者かに2階から突き落とされ、階段を転がり落ちた。そして命をとりとめてこのベッドにいる」

MAMA、何でしょうね、ちっちゃいお子さんがお母さんのことママ、言いますね、あのママなんですね。アンディ・ムスキエティの3分の短編映画を自ら長編映画化したんですね。怖い怖いママが出てきますよ。短編映画を見ての通り、ショック演出は結構怖いですよ。

ただ、ギレルモ・デル・トロ絡みなので、恐怖映画ではありながら「デビルズ・バックボーン」「パンズ・ラビリンス」「永遠のこどもたち」のようにお子さんをめぐるイイお話になってますよ。だから怖い怖い映画なんだけど、ハッピーエンドのイイお話になってるんですよ。

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tag : ホラー

脳を100%使え!「リミットレス」

リミットレス
Limitless (2011) 105分

Limitless監督:ニール・バーガー  原作 アラン・グリン『ブレイン・ドラッグ』
出演:ブラッドリー・クーパー(浜田賢二)、ロバート・デ・ニーロ(佐々木勝彦)、 アビー・コーニッシュ(斎藤恵理)、アンドリュー・ハワード(仲野裕)、アンナ・フリエル(藤貴子)

「俺はエディ・モーラ。NYで作家をやってる。出版契約もかわした。実は行き詰まってて、彼女のリンディにも見放された。偶然出会った元嫁の弟ヴァーノンにもらった透明のドラッグを飲んでみたら、脳を100%使えるようになって小説を一晩で書き上げた。俺の人生は一変した。もっとこのドラッグが必要だ。俺はヴァーノンを訪ねた。しかし…」

メインタイトルからカッけえ。Googleストリートビューみたいなの、本編でも出てくる。インフィニティ・ズームって言うやつ。脳を100% 使う話では「ルーシー」よりはるかに面白かった。平常時と覚醒時で色味変えたり、「ドラゴンへの道」を引用したり。撮影も凝ってた。NZT48欲しくなる。ニール・バーガーの「幻影師アイゼンハイム」も見たいけど、「リミットレス」のTVシリーズも見てみたいなあ。

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tag : Sci-Fi

コードネーム U.N.C.L.E.

コードネーム U.N.C.L.E.
The Man from U.N.C.L.E.
(2015)116分

The Man from U.N.C.L.E.たまたまイギリスのスパイ映画が3本続いた。元がTVだからかTVっぽい。「キングスマン」の方がずっと面白い。

ソロ(クラーク・ケント)とイリア(知らん俳優)がCIAとKGBの凄腕コンビなのに競わないし、お互いに警戒心も薄い。バディものとしては2人のキャラが薄くてフツーすぎる。演出的にはガイ・リッチーだったらこーするだろうって読み通りで、こっちの裏をかいてほしかったなー。ただ、突然「夕陽のガンマン」の曲が流れて、レオーネスタイルの寄りになってびっくりした。遊びすぎだろ。

ギャビーは60年代風でよかったけど「オースティン・パワーズ」と紙一重だ。ヒュー・グラント出てたのね。シリーズ化するんだな。バジェットは「SH」より抑えて7500万ドル。

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tag : フランチャイズ CIA 拷問 バディ リメイク スパイ 潜水艦 空母 救出 海軍

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プロフィール

深谷暎作

Author:深谷暎作
A.e.Suck、アクションスター。撮影で無茶して瀕死の重傷を負う。だが、NASAのメディカルスタッフによって人体改造手術、Flashアニメーターとなる。その費用600万ドル。左目はズームツール、右腕はコンテを切り、アニメーションを描くアトミックパワー、そして24FPSで突っ走る超能力の男!

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